「なるほど君!!」
「んー?」
「暇。」
「うっ・・・・・・。」
真宵ちゃんと並んでソファに座っていた僕は落胆の声を上げる
「もう!なるほど君も暇なんでしょ!たまには・・・ホラ!!」
目の前に広がったのは分厚く,そして重い六法全書だった。
「いや・・・,どうしろと・・・?」
「お勉強。」
「お勉強って・・・・。」
「お姉ちゃんの愛読書だったよ。」
「千尋さん,たまに分からなくなるな。」
エリートの気持ちは分からないな,うん。
「はい,勉強勉強!」
「うえ~・・・・・・。」
「はい!これは何て読むでしょう!」
「真宵ちゃん・・・答え分かってないよね?」
「えへへ。」
昼下がりの時間。
ある事務所のソファに静かな寝息を出しながら仲良く横たわる男女の姿があった。